以前に、Amazon出品者が多店舗で販売をしている場合、売り越しを防止するために販売チャンネル同士で
在庫連携を行う方法について説明しました。
今回は、簡単かつタイムリーな在庫連携をめざして、Amazon MWS注文APIで保留注文データを取得する方法をご紹介いたします。
保留中の注文とは
Amazonにおける保留中の注文には、購入者の支払い方法の承認が完了していない注文や、コンビニ決済で支払いが完了していない注文が含まれます。 保留中の注文を出荷することはできません。 保留中は購入者による支払方法や配送先住所の変更、注文のキャンセルが可能ですが、保留期間が終わり出荷可能になった注文は出品者しかキャンセルすることができません。保留注文データの取得
Amazon注文商品の注文数を早い段階で取得し、多店舗で持ち合う在庫の取り置きを行うことで売り越しを防ぐことができます。 保留中の注文情報の獲得は、注文商品の注文数を知る最も早い方法です。ただし、保留注文は購入者により自由にキャンセルされる可能性があることに注意が必要です。 この場合、注文キャンセルの情報を取得して、在庫の戻しを行うことも必要になります。Amazon MWS注文APIの利用
保留注文を含む注文情報を取得するには、Amazon MWS注文APIのListOrdersオペレーションとListOrderItemsオペレーションを使用します。 Amazon MWS注文APIは、保留中の注文情報を取得可能な上、注文レポートと比較してよりリアルタイム性が高いのでおすすめです。Amazon MWS注文APIの詳細については、APIリファレンスをご参照ください。
ListOrdersオペレーション
Amazon MWS注文APIのListOrdersオペレーションを呼び出し、指定した期間内に作成または更新された注文一覧を取得できます。CreatedAfter またはLastUpdatedAfter パラメータを使用して対象期間で絞り込むことができます。また、保留中の注文のみを取得したい場合、OrderStatusパラメータに「Pending」を指定します。ListOrdersオペレーションのレスポンスには、注文を特定できる識別子AmazonOrderId が含まれます。 注文商品と注文数を取得するには、次のListOrderItems オペレーションを使用します。ListOrderItemsオペレーション
Amazon MWS注文APIのListOrderItems オペレーションは、指定したAmazonOrderId の注文に含まれる、複数の注文商品情報を返します。注文商品情報には、Title、ASIN、SellerSKUなど商品を特定する情報、ItemPrice、ShippingPriceなど価格と配送料情報およびQuantityOrdered という注文商品数も含まれています。ListOrdersオペレーションでAmazonから定期的に保留注文データを取得することで、Amazonにおける注文をいち早く把握して、出品者側の在庫取り置きリストを常に最新状態に更新できます。反対に、ListOrdersオペレーションのOrderStatusパラメータに「Canceled」を指定してキャンセルされた注文の情報を取得することにより、在庫の取り置きを取り消すことが可能です。